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旧名城家住宅

文化財

この住宅は、併名村の西側に位置する家通集落内にある伊是名村の伝統家屋である木造赤瓦屋根とサンゴの石垣に囲まれた住宅です。勢理客集落は、かつて伊是名の海が豊かであったことを証明するサンゴが石垣として残っている地域です。住宅は、集落内でも伊是名の伝統的な集落景観を離し出し、地域のシンボル的存在となっています。
元来名城家(屋号=名城議員)は、明治時代の首里大屋子(シュイウフヤク)という要職に就いた先祖を家系に持ち、大正から昭和にかけては、村会議員や区長などを代々務めてきた由緒ある家柄で、村内でも比較的裕福であったことがうかがえます。首里大屋子とは、現在の副村長に相当し、番所(現在の役場)においては地頭代(ジトゥデーニ現村長)の補佐役であり庶務の総元締とされ、役場のエリート要職のひとつであったとされています。
沖縄の伝統的な家屋は、南向きに建てられ、強い日差しを遮るアマハジ空間を設け、開放的な間取りで東から一番座、二番座、三番座(土族や有産階級の場合)、その背面に裏座がおかれています。
通常、二番座といわれる仏間は一つの部屋として利用されていますが、この住宅においては、仏間3畳、二番座3畳に部屋が仕切られているのが村内の民家には見られない特徴です。その他にも、内外の意匠、細部にわたって伝統的な技法が用いられ、全体的に低く構えた寄棟屋根で重厚感ある建築となっています。
旧名城家住宅は、仏壇下化粧東裏側に明治38年(1905年)と記されており、この年代に建築されたことが伺えます。

住所
沖縄県島尻郡伊是名村勢理客1560